ep.5 思いつくエッダちゃん。
クルザスの寒村で生まれ育ったエッダちゃんにとって、グリダニアとイシュガルドは憧れの大都会だった訳ですが、グリダニアに来てエッダちゃんが一番衝撃を受けた施設は「どんぐり遊園」でした。
地元の子供達を遊ばせる為だけにこれだけの施設を作るというのはエッダちゃんにとって完全に予想外だったので、どんぐり遊園のベンチに座っているだけでもエッダちゃんにとってはドキドキアーバンライフなのでした。
お休みの日にはどんぐり遊園でグリダニアの子供たちと遊びます。
ニコリオー「えっ!ねえちゃんて、家族も友達もお金も無くて、白魔道士なのにろくにヒールもできないの?
おい...大丈夫かねえちゃん?」
うん!今は牧場の手伝いをしてるから大丈夫!チョコボにも乗せてもらえるようになったし、もっと頑張らないとね!!
ニコリオー「無理すんなよねえちゃん。困ってる時は周りの大人に頼ればいいし、わかんない事は知ってる人にきけばいいんだ。」
私だってもう立派な大人だよ!だから私が他の人を助けられるくらいにもっともっと頑張らないと!!
ニコリオー「へっへー!ねえちゃんもまだまだガキだな! そんな強がり言って無理してるやつはまだまだガキだってうちの父ちゃん言ってたぜ!ま、しかたねーから、ねえちゃんになんか困った事があったらこのニコリオーが助けてやるよ!」
ほんとお?じゃあニコリオーくんのお嫁さんになろうかなぁ?
ニコリオー「ば、ばーか!! それは甘えすぎなんだよねえちゃん!!まずは、と、友達からじゃん!!」
えへへー!そうだね!ありがとうニコリオーくん! お姉ちゃんすごい勉強になったよ!!
ニコリオー「いいって事よ!」
子供たちと触れ合ってリフレッシュしたエッダちゃん。
いい事を思いついたので、さっそくラヤ・オ・センナに話に行きました。
ラヤ・オ師匠!私、ちょっと新たな旅に出ようと思います。私の知らない色んな人に出会って、私の知らない色んな事を教えてもらう旅です。チョコボのアンナとの絆を深める目的もあります!
ラヤ・オ「そう。いいかもしれないわね。じゃあチョコボでエオルゼア三国を回って、初心者の館で基礎を勉強してくればいいわ。くれぐれもエーテライトは禁止よ。高いしね。」
え、それってどうやって行くんでしたっけ?
ラヤ・オ「ここを南に行けばすぐザナラーンよ。ウルダハにはここにはない色んな物があるし、ザナラーンからは船でリムサ・ロミンサに行く航路もあるそうよ。」
ウルダハか...
あ!私のコンパクトも修理出来るかも!
ラヤ・オ「出来るといいわね。でも急にどうしたの?」
えへへー...グリダニアの子供たちと話してたら、私もまだまだ子供だって言われちゃって。でも確かにそうだなって...今は自分の知らない色んな事を教えてもらって勉強するべきだと思ったんです。
ラヤ・オ「そうね。人生は一生勉強よ。でもその為にはまず自分の現状を正確に把握する事が大事だと思うわ。強がって背伸びしても、卑屈になってもダメ。まずは再出発の第一歩を踏み出せたようね。」
えへへ!そうだといいなぁ!じゃあ牧場にも話してきますね!
宿に戻り、真新しいバックパックとチョコボかばんにつめた旅の荷物を再チェックするエッダちゃん。
全財産がほとんどないというのはこういう時身軽でいいとエッダちゃんは思いました。
日が暮れる前にウルダハに到着したいので、まだ暗い内にこっそりとグリダニアを出発します。
ベントブランチ牧場でギサールの野菜を買い足して、ラヤ・オ・センナのいるロウアーパスに来ました。
師匠、それじゃあ行ってきます!
ラヤ・オ「うん。気をつけて行ってくるのよ。あと、出来たら幻術以外の色んな事もいっぱい経験して学んで来るといいわ。私の分もね。いってらっしゃい。」
はい!ありがとうございます師匠!
エッダちゃんは、見送るラヤ・オの表情の微妙な変化をなんとなく感じたのでした。
大人の人はみんな偉くて賢くて何でも出来て当たり前だと、悩んだり泣いたり怒ったりするのは子供だけなのだとずっと思ってましたが、そうではないのかもしれない...
師匠!お土産を持って帰りますね!
ラヤ・オ「旅の無事を祈ってるわエッダ!」
ラヤ・オに初めて名前を呼んでもらえたのが嬉しくて仕方ないエッダちゃんでした。
眩しい朝日を遮るようにハットを目深にかぶり、ロウアーパスを後にして東ザナラーンへと向かうのでした。
行こう!アンナ!!
次→ep.6 https://eddapureheartif.hatenablog.com/entry/2019/05/20/062208